世の中は自粛解除で、マスコミも「感染が増えている」と報じながら同時に「経済活動が再開している」と自粛解除を歓迎する報道を続けている。しかし、新規感染者数は日を追うごとに増えている。私は東京都で今週中に1日200人、来週には1日400人とこれまでで最高レベルに達すると思っている。政府は来週中には何らかの対策を打ち出さざるを得なくなると思っている。これに関して、どうするべきか、私の考えを整理してみたい。
4月5日に書いたように、感染拡大対策の最悪は何もしないことで、最善は感染者全員を突き止めて隔離することである。4月に政府が打った対策は国民全員に行動制限を求めるもので、これは誰が感染者か全くわからない、という前提に立つもので、有効ではあるが、コスト(経済的ダメージ)は最も大きい、下から2番目の対策と言えるだろう。それでもアメリカやブラジルのように政府トップが「対策は必要ない」というよりはましだと思う。
現在、政府や東京都が対策を打ち出すことをためらっているのは過去の対策があまりにも高コストだったからだろう。小池知事が語っているように「全員ではなくリスクの高いところに重点的に対策を打つ」ことを考えていると思う。4月の時には小池知事が動いて政府の対応を促した印象だったが、その時にいろいろと干渉されたので、今回は政府側の動きを待っているように感じている。しかし、政府が動かない一方で東京都の新規感染者はどんどん増えるので、結局東京都が動かざるを得ない状況になると思う。
問題は厚労省の抵抗で検査能力の拡大に対してほとんど手が打たれていない点である。これは東京都の責任ではなく政府の責任なのだが、これだけ「検査能力を拡大すべき」という声が強いにもかかわらず今でも厚労省内に拡大に対する抵抗勢力がいるように感じている。
私の印象では、東京都の感染者数が1日400人になったからと言って急に検査数を増やすことはできず、マスコミは政府を批判するだろうが検査できないことはどうしようもないので再び「国民に行動自粛を求める」しか手がないだろうと思う。そこで緩いやり方だと感染は止められず制御不能になる可能性が高いと思っている。有効な方法はクラスターが発生した組織に食中毒の時と同様に組織名を公表し、2週間活動停止にすることだと思うがあたしてそれができるのかどうかは分からない。法的にできないような気がする。
個人のレベルで言うと自衛するしかない。会社がリモートワークを認めてくれればよいが通勤しなくてはいけない場合には通勤中に最大限の注意を払うべきだろう。この夏の日本に私は大きな危惧を感じている。
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