2020年8月9日日曜日

COVID-19の感染拡大は勢いが衰えた?

 マスコミは新規感染者数が増えているというが、私の感覚では先週の新規感染者数は思ったよりかなり少ない。東京は最大1日600人、少なくても500人以上と思っていたが、400人台だった。全国も2000人程度まで行くかと思ったが1600人どまりだった。先週と比べて感染者数の増加の勢いは下がっている。私の予想は等比級数で感染者数が増加するという想定だが、その意味では拡散は遅くなっている感じがする。
この理由は3つほど考えられる。
①国民が用心し始めて、感染拡大のペースが落ちた
②危ない人を狙い撃ちにする「濃厚接触者」の特定がやりにくくなってきた
③検査能力の限界に近づいてきて十分に検査ができなかった

おそらく、この3つとも起こっていると思うのだが、どれがどの程度寄与しているかは私には分からない。来週は学校も企業も夏休みになるので、検査自体も減少するだろう。新規感染者数はおそらく増えないと思う。再来週どうなるかで、上記①②③のどれが寄与しているかが見えてくるだろう。

政府は専門家会議を分科会に組み替えて自分たちに都合の良いように情報を発信しようとしているが、いくら小手先の情報発信をいじっても、感染が治まることは無い。感染が治まるかどうかは科学であり、表現を変えたからと言って変わるものではない。政府は医療体制を気にしているが、これは厚労省の問題意識だと私は認識している。私は感染が拡大しているか、収束に向かっているかが最も重要な要素だと思っている。

お盆の帰省についていろいろな意見が出ているが、これに関しては政府の言う「状況に注意して各自判断」ということで良いと思う。政府が「大丈夫」と言っても「自粛」と言っても個人によって事情が異なるので個人で判断すればよい。但し、日本人は政府がどういったかによって行動が大きく変わるので、その点には留意する必要がある。

テレビなどでは、「帰省するときの注意点」を専門家を呼んでいろいろ紹介しているが、これには私は不満を感じている。一般消費者の立場からすると、「自分が感染しているかもしれない」と思えばそもそも帰省はしないだろう。帰省するのは「自分は大丈夫」と思っているからである。それなのにテレビで紹介されるのは「帰省する人は感染している」という前提に立った行動指針である。これはなかなか受け入れられないだろう。消費者が知りたいのは「帰省中に自分が感染することをどれだけ避けられるか」ということであり、「他の人にうつさないように」というのはエチケットとしての行動だと思っている。

その意味で大きなリスクは、例えば「新幹線の隣のボックスにいる人たちがマスクを外して飲み会を始めたらどうするか?」ということである「。マスクは、不織布のマスクでも感染者のしぶきが飛んで来たらそれを防ぐ効果はあまりないと言われている。新幹線の中で飲み会を始めるような人たちは「危ない人たち」であり、注意して口論になれば一層リスクが高まる。席を異動するか、乗務員に止めさせるように言うかだが、乗務員は難しいだろう。指定席であっても勝手に席を異動してそのような人たちから遠ざかるのが最も現実的な解決法だと思うが、指定席でこのような咳の移動が許されるだろうか? 

私は車での帰省は安全度が高いが、新幹線での帰省はリスクが高いと思っている。テレビでこのようなことを語っているのを見たことがない。テレビで語られるお盆の帰省対策は外していると私は感じている。

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